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日和見山歩記

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2011年 09月 23日

#1 快晴・夏のような白馬岳大雪渓、午後は一転吹雪の杓子岳 2011/09/22(木)-23(金) 単独

#1 快晴・夏のような白馬岳大雪渓、午後は一転吹雪の杓子岳 2011/09/22(木)-23(金) 単独

ちょっとだけ前置きを。
昨年2010/07/22~25に、花・展望・温泉を堪能したこのルート、また行ってみたいとずっと思っていました。
今年になって/14-16に立山・五色ヶ原・大日三山を歩いた二週間後、たまたま去年と同じ日付にこのルート
に行く計画でした。ところが当日白馬駅まで行くには行ったのですが、新潟を中心とした大豪雨でバスは運休、
警報が出ている中を歩く勇気もなく、次の列車で帰宅の途に着く、敢えなくも駅前敗退でした。

その後8月末にも蝶ヶ岳を計画しましたが、雨予報が出たので早々と計画中止、二回続けて遠征できないと言う
情況から、今回台風15号の行方にやきもきしながらようやく計画実施となりました。


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前回の去年は花真っ盛りの季節、今回は紅葉が始まりそうな季節、どんな山行きになるかワクワクドキドキ
しながら、去年と同じように夜行で一路白馬駅へ。

メンバーは単独、コースの概略は、

9/22(木)晴れ夕刻雨気温がぐっと下がった。
                日替わり前に夜行で信州へ。但し、前日の台風の余波で出発は翌00:10。
9/23(金)快晴後吹雪 早朝白馬駅→バス→猿倉→白馬大雪渓経由 杓子岳往復、村営白馬頂上宿舎泊
9/24(土)快晴      宿→清水岳(しょうずだけ)→清水尾根→山小屋祖母谷(ばばだに)温泉泊
9/25(日)快晴      宿→欅平駅→猿飛峡往復→黒部峡谷鉄道・富山地鉄・JR北陸本線経由 帰宅

2011/09/23(金) 快晴 単独
05:50 白馬駅着、出発20分遅れ、甲府で回復、青柳茅野間で鹿と衝突し30分遅れ、白馬10分延着
06:05  〃  発 バス
06:25 猿倉  着 出発準備
06:29  〃  発
06:45 鑓温泉分岐
07:31 白馬尻着 休憩
07:37  〃  発
08:19 大雪渓下端着
08:53  〃  上端着  小雪渓は消滅
10:13 避難小屋
11:15 村営頂上宿舎着 宿泊手続・昼食休憩
12:20   〃    発 途中から吹雪
13:24 杓子岳山頂着
14:24 宿舎着
17:00 夕食

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 この時期は7月とは違って日の出が遅いので、大糸線に入っても外は暗く何も見えません。
大町手前では鹿島槍の双耳峰がきれいに見えるはずでしたがやはり無理、神城でようやく見えた景色は期待を
裏切るどんよりした曇り空でした。ところが、白馬到着直前、雲の隙間から素晴らしい快晴の山がホンの少し
のぞいていました。この曇り空は、稜線から見る雲海の下、と今日の天気を期待しました。

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 白馬駅前の登山届けポストに計画書を投函し、バスに乗り込みます。三連休初日なので乗客は満員、次の
八方では乗り切れなくて2号車が出るようでした。猿倉には車で来た登山者ですでに一杯、身支度を整えて
すぐに出発します。

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 歩き始めて鑓温泉への分岐の先で、ガスの切れ間から小蓮華方面がきれいに見えています。
 すぐ下の堰堤からは台風の名残でかなりの水量がどうどうと流れ落ちています。
 林道が終わって山道にはいると、夏は花が多い道ですが今は紅葉にも早く、何もありません。

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 流れの横の石積み道を登り切ると白馬尻着。去年は雪渓の末端が小屋前の広場まで迫っていましたが、
今日は雪渓は全く見えません。

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 そして大雪渓に向けて再出発です。
 夏の間はここから雪渓に乗るというケルンからもまだ雪が見えません。

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 しばらく秋道を行くとこんな看板が出てきました、でも「クレパス注意」? じゃ「クレヨン」で書くの?
 と一人で突っ込んでみました。明らかに「せっけいミス」・・・、これでこの後気温が下がったんでしょうか。
 駄洒落はともかく、確かに大雪渓もこの時期にはクレバスcrevasseがそこかしこに出来ていました。

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 いよいよこの辺りから雪渓に乗ります。夏でも一番傾斜のきつい辺りで、皆さんも軽アイゼンをつけています。

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 雪渓上部のガスが少し薄くなってきて、空が段々青くなって来ました。
下を見ると、続々と登山者が登ってきますが、傾斜がきついのでずっと下の方は確認できません。

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 突然ガスがなくなり、夏の真っ青な青空になりました。日射しはきついですが、雪渓のおかげで空気はひんやり
していて、渡る風はさわやかな秋、澄み切ったこの景色はいつ見ても気持が良くて、登りの苦しさはどこかに
行ってしまいます。
 件のクレバスがクレパスで線を引いたように(もうええって、そこまでつっこまんでも・・・・、Hi)、何ヶ所もぱっくりと
口を開けています。

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雪渓が小さくなっているので、間もなく地面に上陸してアイゼンを外します。上陸地点の温度は11℃くらいでした。

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3連休の初日とあって、登山者はまだまだ続々と登ってきます。

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葱平の上部の岩室、避難小屋を通過し、流れの上を仮の橋で渡っていきます。
小雪渓はすでに融けてしまってありません。

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花の時期なら、写真を撮るので動けなくなるくらいに素晴らしいお花畑になる大岩・大看板までくると、宿舎は
間もなく、頑張って急な階段を登ります。

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 お花畑はクサモミジに代わっていて、秋が間もなく本番かと寂しさが募りますが、高度が上がってきて、ようやく
杓子岳が見える位置まで来ました。それまで快晴だった空に不気味な雨雲が徐々に勢力を増やしてきました。

 朝食は列車の中で食べたパンだけなので少しシャリバテ気味、でも小屋で麺を食べたいと思っていたので、
後少し頑張ってゆっくり食事をする場面を思い浮かべながら・・・、ふっと目の前に今日の宿がもうすぐそこに見えました。村営白馬岳頂上宿舎に到着、宿泊手続をして食堂でうどんを食べることにしました。以前はラーメンもありましたが、今はやっていないそうです。

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頂上宿舎で食べたアイガモの肉入りうどん

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 去年はこの後白馬岳山頂と朝日岳山頂巡りをして、旭岳の素晴らしいお花畑でのんびりしたのですが、
今日はすでにガスが出てきていて、山頂に行っても展望がないし、お花畑も花の季節が終わっているので・・・、
と悩みましたが、今まで何度か杓子岳の山裾は通っているが山頂には行っていないことに気がつき、
杓子岳往復オプションにしました。

 稜線から大雪渓側をのぞき込める場所から下を見ます。時刻が時刻なので設計上には人は殆ど見えません。
その上の葱平からお花畑付近にはたくさんの人が見えます。

 杓子岳の巻き道と山頂コースの分岐手前にある標柱には昨日着いたと思われるエビの尻尾がこんな風に着いていました。

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 道標に着いたエビの尻尾

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 たたきつける氷の粒に負けずに証拠の写真を撮りました。杓子岳山頂です。
展望も何もないので、早々に小屋に戻ります。

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 山頂から少し下ったところで何か動く者が見えました。雪の中で出会ったライチョウ(腹が真っ白な冬毛になっている)さんでした。何だか去年見た「剱岳・点の記」の一シーンを思い出してしまいました。

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 ハイマツはすでに真っ白の雪景色になっています。
気温は決行下がっていて、手足の指の感覚がなくなりかけていました。

以下、翌朝の白馬岳山頂以降は別項で続きます。

by jj3bhn | 2011-09-23 19:00 | 山歩き


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