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日和見山歩記

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2012年 08月 01日

2012/夏山#3 白馬岳頂上宿舎→清水岳・尾根→祖母谷温泉 2012/07/26-27 ガス後晴 単独

2012/夏山#3 白馬岳頂上宿舎→清水岳・尾根→祖母谷温泉 2012/07/26-27 ガス後晴 単独

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清水尾根に入ってから、来た方を振り返ってみると、左から白馬鑓ヶ岳に始まり唐松岳、五龍岳、雲がかかった鹿島槍ヶ岳などがずらりと見えました。

同じルートを3度目とは言うものの、今日は百貫の大下りを始めとして、全体として約2,000mの下山、昨日の状態からうまく下れるかちょっと心配、移動距離も長いため、GPS画像は二枚になっています。

2012年   2010年
04:30    04:30 起床
05:00    05:00 朝食
06:30    05:57 宿舎発
06:40    06:06 稜線
06:55    06:34 旭岳分岐
08:20    07:43 小旭岳
09:35    08:13 清水岳
11:53    10:52 不帰避難小屋 昼食
12:15    11:16  〃     発
16:10    15:16 山小屋祖母谷温泉着

2010年は初めてだったので少し焦っていたこと、今年はペースが分かっているのでのんびりだった上に、途中途中でビデオを撮ったので更に時間がかかった原因だと思います。

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昨日の登りのきつかったのは、何度も足のそこいら中が攣りそうになり、バンテリンジェットで何とかもたせたことでも分かります。今までにこんなことは一度だけ、4回目の六甲全山縦走のとき以来の出来事でした。
寝る前に足のマッサージをしましたが、今日はどんな具合でしょうか。
直前に買ったC3fitをはいて何とか祖母谷までもたせたいものです。

さて、起きたのは起きましたが寝坊気味です。窓から外を見ると一面真っ白、ガスがかかっています。
御来光ツアーは中止して体力の温存を図ることにしました。

5時からの朝食に少し早めに並びに行き、昨日の写真家の方の向かいで食べることになりました。
朝食もバイキングでした。生ゴミも出にくく、これがエコで食べやすくて良いですね。

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時折辺りが明るくなり、ガスが晴れそうにも思えるので、少しゆっくり出ることにしました。気温は11℃。

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旭岳の斜面をトラバースしながら、お花畑を見渡し、昨日の分岐まで来ました。
ガラガラ岩の上を歩きながら少し下るとまた雪田があります。
裏旭の稜線部に出て、晴れていれば展望がよいのに、と黙々と歩きます。
ここまで来て、少しずつガスが取れてきています。展望も少しずつ良くなってきました。
光の当たった部分は間もなく晴れ渡るのを予感させ、雪型を何に見立てようかなどとたわいもないことを考えながらもっと晴れるのを期待していました。

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この場書は晴れていればとても雄大で素敵なところです。今日はガスが少しかかってちょっと幽玄の趣です。
舞い降りるような感じで一気に下っていきます。

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ようやく黒部渓谷の向こうに剱岳が本日のお目見えです。
2010年のクリアーな空気とは違いますが、やっぱり堂々として素晴らしい形です。
雪渓がたくさん残っているこの時期の姿は更に風格があります。

2010年の記録はこちらです。
http://jj3bhn.exblog.jp/14874452

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小旭岳の山腹をトラバースし、雪渓が結構残っていてそれもトラバースします。その更に先に砂礫の急斜面がピンクに見えます。今回もありました、コマクサの大群落です。登山道より上にも下にも凄い数の花が咲いています。すっかり晴れ渡って、見上げるピンクの斜面とその先の青空のコントラストが何とも言えずきれいです。夢の花園、と言う何だか恥ずかしくなるような言葉がぴったりする場所でした。

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ふりかえると、その斜面の向こうに尖った小旭岳、まだ雲のかかった旭岳が見えます。

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ここを過ぎて清水平・清水岳とまだ少し先ですが、視界に入ってきます。雪渓からの水が美味しそうなしずくとなってしたたり、流れになって下の方に飛び出していきます。

ここで結構お年の、でもとても元気な男性二人が登ってきました。不帰の避難小屋に泊まってそこからだそうです。既に6人が下りていくのとすれ違ったとのこと、私も結構早く出たつもりでしたが、上には上があるものです。ただ、後で分かったのですが、6人ではなく4人が正解のようです。

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そこから少し登ると清水岳の標識が出てきます。実際の山頂はハイマツの中にあるようで、今回もそこには行きませんでした。ここで、昼食用に梅若ご飯に水を足したりしてしばし休憩。この先の下りばかりで長丁場の清水尾根に備えます。

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こんな写真を撮ったりして少し休みすぎました。時間も経ち後が苦しくなるので、早々に出発します。

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広くて展望の利く山頂の一角から急な道が始まります。方向的にはこの下の方に続く尾根をどんどん下りていくことになります。斜面が途切れていると言うことは斜度が相当きついと言うことになります。

右手には、晴れていれば黒部川の扇状地・日本海がきれいなのですが、今日はあいにく雲がかかっていたり、
水蒸気が多かったりして中々きれいには見せてくれません。

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最初はとい状の下りですがすぐに展望が開けてきます。
小旭岳、杓子岳、白馬槍ヶ岳、唐松岳、五龍岳、そして鹿島槍ヶ岳までがかろうじて見えました。
東側は、剱岳、毛勝三山までですが、どうも水蒸気が多くて写真にはうまく撮れませんでした。。

雲や水蒸気がまるでなくて全て見えたと言って良い一昨年の大展望に比べると、こればかりは大分劣ります。
それでも、雪渓の模様が付いた山の姿は夏山の象徴、これを見に来たのだと思うと、満足感が広がってきます。

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そしてここからの下り斜面は、正面に剱岳、周囲はお花畑というそれはそれは素晴らしい尾根になっています。適度な間隔で雪渓の残した池塘とその周辺のお花畑が出てくるので、実際の風景を眺め、写真を撮り、その上ビデオも撮り、と忙しい尾根でもあります。
この写真では残念ながら剱岳は雲の中でした。

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山の形が明瞭だったのは五龍岳までで、鹿島槍ヶ岳の双耳峰には少し雲がかかり、写真ではそれとは分からないものでした。

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お花畑の向こうに後立山の名峰が堂々と聳えています。

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山頂にいると唯だだっ広くてこれが山かと思うくらいですが、かなり下ったところから見上げるとそれはものすごく高くてきれいな山の形にほれぼれしてしまいます。

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空気がクリアなら、この最奥には槍ヶ岳がそびえているのですが、今日は無理なようです。

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そのお花畑の斜面が終わろうとする辺りで8人のパーティーが登ってきました。
先頭はガイドさん、真ん中に男性が一人、後は女性だったと思います。お互いに「花がきれいですね」のことばがけ、この雰囲気が良いですね。「ミヤマハナシノブはありましたか」と聞かれましたが、清水岳に咲く珍しい花は残念ながら見かけませんでした。

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これこれ、この風景を見たかったのです。ハクサンコザクラにはまだ少し早過ぎたようで、花の稜は少なくて剱岳には雲がかかっているし、ですが、これだけのものが見られたので大満足、と言うことにしておきました。

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もう少し下ったところでハクサンコザクラが群生しているところがありました、残念ながら剱岳方向には開けていなくて、白馬鑓ヶ岳方向にはばっちり、と言うわけで本日の最高画像はこれになりそうな気配でした。

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そして、いよいよ森林限界より低くなり、大展望とはお別れし、小さなアップダウンに辟易しながら、そして汗を拭きながら歩いていると、男女二人のパーティーが登ってきました。男性は先ほどのグループのもう一人のガイドさん、女性はすっかりバテてしまったツアー客だそうです。3歩歩いては立ち止まり・・・、ではとても着きそうにないように見えました。朝3時に祖母谷温泉を出たと小屋で聞きましたが、この暑さでこの長くて急な道はとても大変だと、私なら途中リタイアーしそうです。

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人のことはともかく、時間は容赦なく経っていきます。更にどんどん歩いてようやく不帰避難小屋がいつものように突然現れました。上で汲んできた水を捨て、ちょっと下の水場へ冷たくて美味しい水に汲み替えに行きました。

入口・窓がきれいに開いていて、部屋の中もとてもきれいにしてあったので、板の間に座って食事をすることにしました。静かな山中にのんびりした空間があって、単なる梅若ご飯と水だけの食事ですが、とても美味しく頂き幸せな時間になりました。

さて、時間が経つばかりなので出発します。ここからはそれまでの天国のような道とがらりと変わって、崩落斜面のトラバースが何ヶ所もあるし、道自体の幅が狭く、地獄のような道になります。
そして、百貫の大下りと言われる下り部分は、結局またまた分からずじまいでした。

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最後のロープにつかまって落ちるように行く斜面まで来ると、前に3人のパーティーがいました。
福井からのパーティーで予想外の難・長路に予定時間をオーバーしたようでした。そのまま福井に帰るとのことで、祖母谷温泉には入れないのでとにかく最終のトロッコ列車に乗って宇奈月で風呂に入る予定と言っていました。

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岩だらけの河原から林道に出て、そこから約15分で宿舎に到着、今回もようやく、とても長い長い下りを下りきりました。C3fitの効果かどうか、足の攣りは全く感じず、どんどん歩けたのは収穫でした。

結局この日このルートを下ったのは1+3+1+α=5名、登ったのは8+2+4=14名でした。

宿に入ったところから翌日の列車移動は次項に。

by jj3bhn | 2012-08-01 20:54 | 山歩き


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