2012年 09月 26日
2012/09/12-09/16 剱岳、満点の記! #5(9/16) 大日小屋→大日平→牛首→称名登山口 快晴 (2名) ランプの宿、大日小屋の食堂。良い雰囲気なんです、3回目ですから、この雰囲気にすっかりなじんでしまいました。 9/16の記録の前に、9/15の小屋の様子から。 去年7月に五色ヶ原からの帰りに泊まったときは、シーズン初期の平日だったので、 50人の定員に2人だけ、ゆったりもゆったり、食事ものんびりしたものでした。 ところが今回は敬老の日の3連休にかかってしまったので、この日から各地の小屋は超満員で、 大日小屋も例に漏れず、定員の1.5倍という噂でした。 いつもだと食事の後、オーナーの杉田さんを始めスタッフのギター演奏がありますが、 今日ばかりは食堂も客室として使うとのことで、早々に引き上げざるを得ませんでした。 尚、去年泊まったので年賀状をいただき、それを持ってくると5%引きというサービスも嬉しいものでした。 さて、七福園にさしかかる前から霧が流れて少しぱらついている感じがありましたが、 小屋に入ってしばらくしてから本降りの雨、今日は一日晴れの予報もまたまた天気誤報になってしまいました。 後から到着する大勢の人たちはカッパからのしずくで辺りは水浸し、靴下をはいて歩けない状態になってしまいました。 早く着いていたので、晴れていれば大日岳往復で剱岳の写真もと思っていましたが、 この雨では出られないので、溜まっていた疲れをとるために昼寝をすることにしました。 大日小屋の夕食、ここの食事は今までで一番美味しいものでした。 量もさることながら、種類、味が素晴らしくて、山小屋とは思えないものです。 5時からの予定でしたが、大勢の分を作らなければならないため、15分ほど遅れて 案内がありました。たまたま隣同士になった若いご夫婦といろんな話をしながら 食事が進みました。 この辺りが始めてとのことでしたが、それでここを選ぶというのも中々の慧眼で、 花の時期も良いですよ、等も話題になりました。 食後はしばらく食堂で、名古屋他からの方と山の話をしていましたが、布団を敷く時刻になったので寝ることにしました。 幸いギュウギュウ詰めではなかったので、とそれは良かったのですが、隣のおじさんのいびきには参りました。 日替わり頃に起きたときには雨も上がって素晴らしい星空が広がり、富山の街の灯も近いだけにきれいで、 山で過ごす最後の夜はとても心に残るものでした。 朝食も美味しくて、お代わりをするくらいでした。 食後外に出て御来光を待ちます。空は快晴で、大日から昇る朝日も見ることが出来ました。 今日の行程 05:58 発 大日小屋 06:14 着 大日岳山頂 06:25 着 大日小屋 06:45 発 〃 08:30 大日平山荘(不動滝) 09:15 牛首 猿ヶ馬場 10:10 着 称名登山口 10:30 着 称名バス停 10:40 発 〃 11:00 着 立山駅 日帰り温泉 @グリーンビュー立山 昼食@アルペン村 食後、大日岳を往復してから下山することにしていましたので、早速カメラだけを持って出かけました。 山頂では景色を思い切り楽しんで、今回の山の日々の最後の朝を過ごしました。 富山平野に伸びる影大日、これを見たのは3回目にして初めてです。 さて、出かけるときに大日小屋のスタッフからさよならの挨拶をしていただきました。 一昨日抜いて行った彼もにこやかに送ってくれました。 ここはまた来たい山小屋の上位になりそうです。 剱岳を見る最後です。大日平に下り始めたとたんにもう見えなくなってしまうので、心残りのないように 十分に見納めました。 岩が昨日の雨で湿っているので、滑りやすくてとても緊張しました。 ここまで来て滑って怪我はしたくありませんから。 手前に弥陀ヶ原を配し、正面には薬師岳の堂々とした姿を見ながら、少し右にはまだ下に見える鍬崎山から大品山・瀬戸蔵山・ライチョウバレーを、そして雲海の向こうにはのっぺりしたように見える白山などを見ながらゴロゴロ岩の多い急斜面を注意して下っていきます。 途中の沢はすでに枯れていて、ここでも秋を感じます。 いよいよ木道が出てくると大日平に入ります。 大日平山荘の裏手に回ると不動滝が見えますが、こちらも滝見としては水量不足でした。 さて、しばらくは木道を緩やかに下っていきます。 その間に、たくさんの人と行き違いました。 室堂までの人、大日岳日帰りの人、剱岳を目指す人、皆さん御安全に。 そして、木道がなくなるといよいよ本日の核心部です。 右側は樹木で覆われているのでよく分かりませんが垂直に近い崖、左側も樹木の葉がなければ下まで落ち込む崖が見えます。そこいら中が切り立った崖で、特に両側がそうなったこのような場所では身構えてしまいます。 高所恐怖症の私はここが一番イヤなんです。出来れば避けたいのですが、そうも行きません。 でもそろそろとカタツムリ宜しく下りていけばいつかは通り過ぎます。この看板でお終い、その後は一昨年の台風で崩落した場所です。直しても直しても後から後から崩れてくるとてもいやな場所です。 とは言ってもここは怖さはありません、出来るだけ素早く通り過ぎます。 猿ヶ馬場まで来れば後は距離だけ、何とか怪我・事故もなく下りてこられたようです。 称名滝観瀑台の建物がちらっと見えるところまで来ましたが、ここからが長いんです。 この下の方で、姿がびしっと決まった赤い登山靴の結構お年の方と行き違いました。 早月から来たと言ったら、「天気も良かったし、それは良かったね」、と親指でグッドサインを出してくださいました。 これはとても嬉しかったです。この方も若い頃には何度も歩いておられるような雰囲気でした。 そして、いよいよ最後、大日岳称名登山口に到着しました。 もう何と言って良いか、万歳と叫びたいところでしたが、一般観光客がたくさんいたので、 それはこらえました。 一台早いバスに乗れそうです、塚ちゃんと写真を撮りあって待望のソフトクリームに直行しました。 その前にあまりの暑さで、手を洗ったついでに頭から水をかぶってホッと一息つきました。 バスに乗り込むと、昨日お話しをした若い夫婦も滝見物を終わって乗ってこられました。 これからもう一度室堂経由で扇沢の車に戻るそうです。 さて、立山駅に着くと、何と学生時代にこれに乗って通っていた京阪特急、それもテレビカーが入線してきました。でも、前面のハトマークは輪郭だけ、ワンマン表示、2両編成とかつての運用形態からはかけ離れていますが、ここで余生を過ごしているのならまた会えるのが良いなぁ、と思いました。 立山駅前のグリーンビュー立山で温泉に入り、途中の横江でアルペン村に入り、お土産を買ったついでに昼食代わりにソースカツ丼を食べましたが、これがボリュームたっぷり、なかなかいい味でお奨めでした。 帰りは北陸道→名神茨木まで塚ちゃんに全部運転していただき、すぐに来た快速で大久保まで帰り、 今回のとてもとても思い出深い剱岳・大日三山山行が終了しました。 同行の塚ちゃん、おばりんさん、有り難うございました。 単独だったらとてもこんな風に行けなかったと思います。 心強い同行の皆さんの助けに感謝しています。 完
by jj3bhn
| 2012-09-26 19:20
| 山歩き
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